皆さんもご存知の通り中国は長年一人っ子政策をしてきました。そのためか中国人は子供を両親の家族を含めて総出で可愛がります。まさに溺愛と言った感じ日本人の私からは考えられないほどの愛情を注ぎます。
私は中国の大都市に住んでいるので、人口が多くごった返しています。以前まで農村出身の人は都市部に住むことが出来なかったのですが、最近法律が変わり移動できるようになりました。
発見した事
私は最近ある一つの事に気づきました。色々な人と接していると、とてもポジティブに努力をし、人に配慮を払い、計画的に物事をすすめる人がいるという反面、それとは全く逆のネガティブで努力を惜しみ、親の言うことを聞かず、頑固で、人とのコミュニケーションが取れない人がいるという事です。
もちろんどの国にもそういう人がいるだろう!思われると思います。私もそう思います。
が・・・・・
私が気づいたのは、この二種類のタイプの人の一方が大都市の戸籍のある人で、もう一方が農村戸籍の人だったという事です。
皆さんはどちらの戸籍の人がポジティブだったと思いますか?・・
実は農村戸籍の人がポジティブな人でした。 (これはまた別の記事にします)
私の知り合いの夫婦がいるのですが、妻は農民戸で夫は都市部の戸籍の人です。妻はとても人の事を考え向上心のある人なのですが、夫は会社に遅れずに出勤したことが無く、出張の支度も自分で出来ず、おまけに浮気までしています。
なぜこの二人は結婚したのだろう?? と思うぐらいです。
夫婦の事なので私がすべてを知ることなど到底できないのですが、それでも二人の差は歴然としています。
すべての農民戸籍の人がそうだとは言いませんが、それでも私の知り合いでポジティブに仕事と向き合ったり、向上心があり、周りの人への気遣いをする人が多いような気がします。
反対に都市戸籍の人は、その逆が多い傾向があると私は感じています。
なぜそんな事が起きるのでしょう?
公園に行くとわかる中国の子供の育て方
大都市の昼間の公園に行くとそれがすぐにわかります。
年配の夫婦が幼い孫を連れて公園で幸せそうにしています。私が話しかけると、孫の自慢をずっとしゃべります。本当にずっとしゃべるのです。
個人的に話を聞くのが嫌いではないので、聞いているのですが伝わってくるのは
「どれだけ私が孫を可愛がっているか。」という話題です。
「孫のためにどれだけのお金を使おうとしているか」こんな事も話題にしょっちゅう上ります。
つまり・・孫命(まごいのち)!!なのです。
孫に必要だと思うものは、すべて買い与え、我慢をさせないようにしています。
子供を溺愛する二つの理由
孫への自慢の他にあと二つ子供を溺愛する理由があります。
一つ目は、祖父母の世代の人たちは本当に貧しく、幼いころの食習慣が大変わるく、彼らはもう思い出したくもないという人がほとんどです。今の60代以上の多くの人は一年に一回だけ(春節の時)肉を食べられたそうです。たった一度だけです。餃子もその時代はごちそうで、餃子を今も彼らは大好きです。
そのために、孫にだけはこんな生活を経験させたくないと強く願っているからです。
二つ目は、幼い子供両親は共働きをしているので子供との時間が取れず、子供に申し訳ないという気持ちが物を与えるという形で埋め合わせようとしているという事です。
中国では共働きが当たり前で、子供の面倒は祖父母が見るというのが暗黙のルールになっています。そのため週末しか子供一緒に時間が過ごせない両親が多く、週末には彼らは本当に仕事で疲れているので子供との時間を取ることが物理上できないので、物を与えて埋め合わせようとするのです。
そのために、小学生の高学年にもなると、子供はなんでも持っています。携帯電話や、パソコン、Ipadなどは当たり前です。時には私の携帯よりも最新の機種を持っているなんてよくある事です。
では子供たちはその電子機器で何をするのでしょうか?
ゲーム、ゲーム、ゲーム です。・・・・・・・・・・・
I SPORTというものが世界的に認知され、ゲームが将来オリンピックの競技になるかもしれませんが、きっとその頃 中国人の選手は凄い実力を発揮する事でしょう!
私の結論は
都市戸籍の子供たちにかけているものは セルフコントロールつまり自制心です。
幼い時から欲しいものを与えられて、努力をして対価を得るという事をあまり学んでいないのです。そのために冒頭で私が述べたような夫が量産されてしまうような気がします。
こういう子供が大人になったら中国はどうなのでしょうか?
そんな事を感じます。